ohi-sama’s blog

晴れときどきPerfume

ファンカメラ映像問題に寄せる雑文

1.はじめに

ご承知かもしれませんがWT3のL.A.公演では、すでにyoutubeにファンカメラ映像がアップされています。
これに対して、主に動画の二次創作活動をされているファンの方が、自主的に削除の呼びかけをされています。逆にファンの自主規制体質がPerfumeをつまらなくさせているのではないかという意見もあります。
ここでは、権利云々の話はスルーして(権利だけを守っても、Perfumeの活動が縮小していくようではまずいということです)、どうすれば新たなファンを獲得していけるのか、また海外ファンの参加意識を高められるかという事に的を絞って考えようとおもいます。

 

2.何が問題か
ファンカメラ映像の一番の問題は、「Perfumeの良さが全然伝わらない」。この一言に尽きます。
遠くから見た気合いの入らない盆踊りみたいな映像ばかりで、これで他の人がPerfumeに興味を持てますか?ファンとしてブログ書くなら、不特定多数の人に興味をもってもらえるように書く。映像をアップするなら、同じように興味を持てるように編集する。当たり前のことが出来ていないのです。

では、これを削除すれば解決するのか?
これには二つ問題があって、一つはWT3でオフィシャルがどれだけ海外ファンにプロモーションを掛けたのかということ。もう一つは「ネタバレ禁止」の功罪です。

 

(1)まず、海外プロモーションですが、radio-mixまで作りましたが効果的に行われているんでしょうか?
アメリカ市場では、FM局に湯水のごとくお金を積んでガンガン曲を流してもらうのがヒットチャートへの近道らしいですが、まあ海外では無名の新人に近いですから無理ですわね。残念ながらこのリミックスがヒットという話も聞こえてきません。
すると、金が掛からず宣伝できるとなるとインターネットになってくる。当然弾数は多い方が良い。確かに、どうしようもない映像ばかりではありますけど、そう考えるとアップした海外ファンにも斟酌すべきところはあるわけです。

 

(2)次のネタバレ禁止の功罪ですが、確かに自分もこれで嫌なことがあって、国内ツアーでは一切情報は取りません。
LEVEL3のときですが、それなりに名前の通っているブロガーさんが大阪公演のセットリストどころか、舞台や会場の演出まで事細かに書いたんですよ。ご丁寧にラストのDream Landで風船が降ってくるところまで。そのあと東京ドームに行っても実につまらなかったですねー。手品の種明かしは御法度です。

ですが、海外公演も同じ基準でイイかというと、考えるところはあります。
ネタバレ禁止は「ライブに参加できる人」のためのものなんです。では、ライブに参加できない人はどうすればイイわけ?折角のWT3なのに何もできずにDVD発売されるまで待ってるわけ?そのDVDだって、いつ発売されるのよ?
WT2では1年経ってもDVDが発売されませんでした。ようやく今年の10月に発売されましたが、Perfume Clips の初週8万6千枚に対して、WT2は2万5千枚。*1いったい何のためにPerfumeは大恩ある徳間を離れて、泣く泣くユニバーサルに移籍したんでしたっけ?
アーティストはレコード会社のものではなくて、ファンのものなんですよ。こういうことをもう一度やってしまえば、ファンはユニバーサルを見限るでしょう。約束が違う、徳間に戻せと。

 

3.現実的な策をとるには
ぶっちゃけていえば、ファンカメラはどうやっても防ぎようがありません。携帯電話の持ち込み禁止も無理ですし、ライブのモッシュで取り上げるなんてなおさら無理。それでも、削除の呼びかけをされている方もおられますが、文化・習慣の壁もあり難しいようです。

自分は思うのですが、この場合、逆にオフィシャル側が1~2曲アップしたらどうなんでしょうか?初日の台湾公演が終わった時点で2曲映像をアップ。次のシンガポールで1曲追加。LAでさらに1曲。
公開動画ですからツイッターフェイスブックに貼り付けるも良し。動画を加工して二次創作をアップするも良し。一粒の種が何千倍、何万倍にも広がって宣伝効果を生みます。

「悪貨は良貨を駆逐する」と言われますが、Perfumeの場合は真逆。本当に良い映像があれば、そこに釘付けになり、余計なことは考えません。そういう力があります。

http://www.youtube.com/watch?v=930j2CKd0UA&index=4&list=UUepP0D-CPRIYAg1_A579VSQ

これ森高千里のライブ映像ですが、ライブの二日後には早くも無料配信してます。後生大事に映像をしまって陳腐化するくらいなら、旬のうちに使ってしまえという考え方です。こういう時代なんですよ。

 

4.原点に戻れ
Perfumeというグループは基本「性善説」で出来上がっています。
中田ヤスタカに感情を込めずに歌えと言われて、習ってきたことと全然違うと泣いたが結果的に成功につながった。売れないアイドルで亀戸や秋葉原で頑張っていたことが、後に好感を持って迎えられる要素になった。宇多丸掟ポルシェといったアヤシイ大人達との付き合いがサブカル界での楽曲評価につながった。ファンが勝手に上げたニコニコ動画がヒットして注目を浴びた…などなど。

新しいものを受容することで進んできたグループに、規制というものを持ち込んでも、あまり体質に合わない気がします。むしろ良質な素材をどんどん提供して、才能のある方に二次創作をガンガン作ってもらう。それが関心のなかった人を巻き込んで、あたらしいファンを作る方法でしょう。
真鍋大度プロジェクションマッピングだって、自分はそういう二次創作文化の延長に生まれたものだと思ってます。
そして、真鍋氏の演出でPerfumeが変わったのは、いままでもおぼろげながら顔を出していた「生命とネットワーク」というテーマが明確に加えられたことです。一粒の種を育て、それがどこかで芽を出す。さらに種を生んでつながっていく。だから自分は海外のファンにも二次創作を作ってほしいのです。
むかし日本のミュージシャンがビートルズを必死にコピーして日本のロックを生み出したように、海外のファンにもその国の文化と融合した自分のPerfumeを作ってほしい。それが海外に出る意味でしょう。


5.あーちゃんの「大和魂みせてくるけん」に少しだけ関連した話
古事記にこんな話があります。日本の国々や神々を生み出したイザナギの命(みこと)、イザナミの命ですが、イザナミは出産時に身体を悪くして亡くなってしまう。イザナギは悲しんで黄泉の国へイザナミを連れ戻しに行くのですが、変わり果てたイザナミの姿を見て離婚を決意する。
怒ったイザナミ「お前が作った国々の人間を一日1,000人ずつ殺してやる」というのですが、イザナミ「自分の作った人間達が絶対に滅びないように一日1,500戸ずつ産屋を建てる」と行って別れたというお話です。

あーちゃんが何を思って言い出したかはわかりませんが、Perfumeは元来、非常に女性的で農耕民族的。自分には「産み育てる」というイメージがぴったり来るんです。何ものも拒まず、対立せず、受け容れて新しいものを作り出す。

Perfumeがようやく世に認められた2007年は7月にアメリカでサブプライムローン問題が発生、翌2008年9月にはリーマンショックが起き、バブル崩壊から徐々に回復してきた日本の景気が一気に傾きます。ものづくりが廃れ、持てる者だけが栄え、持たざるものは死を待つしかない、弱肉強食の世界に移行するのだと誰もが感じていた中でヒットしたのがポリリズムでした。

とても大事な キミの想いは 無駄にならない 世界は廻る

ほんの少しの 僕の気持ちも 巡り巡るよ

 


経済学者の小幡績先生もおっしゃられています。Perfume最大の功績は愛を生み出したことだと。

アイドルも経営者もカリスマ性はいらない:日経ビジネスオンライン

自己愛が強すぎてつまずいたソニー:日経ビジネスオンライン

 

今回のファンカメラ映像の件、規制や禁止だけでは解決しないし、もっと多くの人が幸せになる良い方法がきっとあると自分は思っています。皆さんはどうお考えですか?良い知恵があったら教えて下さい。
ではでは。